方位磁石は、方向が分かるだけでなく地形図や登山地図と合わせて使うことにより、現在地や進むべき方向を確認することができる大変便利な道具です。
ここでは、方位磁石の見方や使い方、またドライ・オイル式の違いも紹介などについてもご紹介していきたいと思います。
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方位磁石の正しい見方は?
方位磁石は、中央に磁針と呼ばれるものがあり、赤または青く塗られている方が常に磁北を指しています。
磁北を上にして、右が東、左が西となっています。
方位磁石の正しい使い方は?
方角は地図上などでは基本的に「上が北」となっています。
ですから方位磁石を使う場合は、まず「北の方角がどちらなのか」を知る事から始める必要があります。
まず最初に、今いる場所で方位磁石を静かに持ちます。
針は最初は揺れていますが、方位磁石を動かさないでいるとしばらくして針が止まります。
針が止まったら、まず赤い針に注目します。
赤い針の指す方角が北ですから、その方向に向かい自分の体の向きを北に変えましょう。
赤い針と自分の目線の先が同じになったら、これで今自分がいる方角が北を向いている事が分かります。
もし目的地の場所へ行くのならこの北を起点に、これから進む方角を調べます。
例えばそのまま後ろを向けば南に進むことになりますし、方位磁石には西や東の方角も書いてありますので、その方向に向かって進めば間違わずに正しく西や東に進む事ができます。
方位磁石を使う際に注意する点とは?
長い距離を方位磁石を使って進む場合は注意も必要です。
方角を調べる時に基準になる「北」ですが、地図などで「北」と書かれているのは北極の方向の事で「真北」と言います。
それに対して方位磁石が指す北は「磁北」と言います。
では、なぜ方位磁石の指す北は「真北」と呼ばず「磁北」という言い方をするのでしょうか。
実は、地球の磁場は地球の中のマグマの動きやその場所の地層によって多少変化します。
方位磁石は直接北極に引き付けられている訳ではなく、北極付近にある地球の磁場に引き寄せられているだけですので、方位磁石の指す北の方角も、場所や時間によって少しずつ移動していきます。
そしてこの本当の北の方角である真北と地球の磁場が指す北である磁北の差を「偏角」と呼びます。
偏角が大きいほど、方位磁石の指す方角は実際の方角とズレていきます。
短い距離を移動するのなら多少方角がズレていても問題ありませんが、長い距離だと目的地から大きく外れてしまう場合もあります。
そうなるとたとえ方位磁石を使っていても、道に迷ってしまう可能性があります。
ですからもし長い距離を移動する場合は、偏角を計算して方位磁石を使うようにしましょう。
方位磁石の種類は?
方位磁石はどれも同じように見えますが、実は2種類あります。
ここでは、それぞれの種類について詳しく述べていきたいと思います。
①ドライ式
ドライ式は、ごく一般的な方位磁石に使われる様式です。
針の中央がピンでとめられており、磁力に反応すると針がクルクルと回転します。
ドライ式は作りが簡単で使いやすいのが特徴ですが、針が揺れやすいので方位磁石を持ったまま歩くのはなかなか大変な様式でもあります。
ですからドライ式の方位磁石できちんと方角を知りたい場合は一旦立ち止まり、針の揺れが治まるのをしばらく待ちましょう。
②オイル式
オイル式は方位磁石の中にオイルが入っていることで針が安定しやすく、歩きながら見ても針が不必要に回転しにくいという特徴があります。
使いたい状況に合わせて、ドライ式かオイル式を選ぶのがおすすめです。
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さいごに
方位磁石を使用する際には、本当の北の方角である真北と地球の磁場が指す北である磁北の差である「偏角」に注意し、正しく使うようにしましょう。
また、ドライ式とオイル式を使い分けると更に方位磁石の正しい使い方がマスターできます。
その時の状況に合わせて使うようにしましょう!