賃貸マンションなどの賃貸物件は、60歳を過ぎると貸してくれる大家さんが減るため、新たに入居するのが難しくなると言われています。
ところで賃貸マンションに入るためには、年齢制限などは設けられているのでしょうか?
そこで今回は、賃貸マンションに入るためには年齢制限などがあるのか、また高齢者がマンションを借りる際の注意点などについて述べていきたいと思います。
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賃貸マンションに年齢制限や高齢者の入居を拒否される理由とは?
結論から言えば、賃貸マンションに入るためには年齢制限は特にありません。
高齢者が賃貸物件を借りる場合も、基本的には通常と同じで、内見、申込、契約、引渡しという流れとなっています。
ただし高齢者の場合、大家さんや管理会社から入居を断られるケースもあります。
そこでここでは、高齢者の入居が断られる理由について見ていきたいと思います。
①身体的なリスク
高齢者のみで賃貸マンションに入居した場合「もし部屋の中で急に倒れてしまったら」という不安があります。
特に高齢者の一人暮らしの場合は、部屋の中で万が一死亡してしまうと、そのまましばらくの間誰も気がつかず、発見された時には遺体の傷みが進んでしまっているというケースもあります。
そうなると物件自体の価値が著しく低下してしまうため、貸す側としてはそのようなリスクは極力避けたいため、貸し渋りが起こるようです。
②金銭的なリスク
高齢者の場合、すでに仕事を退職し年金で生活しているケースもあります。
そうなると貸す側としては「家賃を滞納するのでは」という心配があります。
万が一家賃滞納が発生すると、回収することが難しくなること、また簡単には別のところに移ってもらうこともできないため、リスクを回避するために入居を断るケースがあります。
家族の協力が不可欠
高齢者がスムーズに賃貸マンションを借りるためには、身体的なリスクと金銭的なリスクの両方の不安を解決することが重要です。
身体的なリスクについては、例えば近所に息子夫婦などが住んでいれば、大家や管理会社も安心してくれ解決することができます。
また金銭的なリスクについては、子供たちが連帯保証人になることで、審査に落ちる確率がかなり抑えられるでしょう。
つまり、高齢者が希望する賃貸マンシに入居するためには、子供をはじめ別世帯で暮らす家族の協力がとても重要となります。
高齢者が賃貸マンションを借りる際のポイントは?
高齢者が賃貸マンションを探す際には、次のようなポイントに気をつけるようにしましょう。
家族の家から近い場所に部屋を借りる
最近では両親と子供が別世帯で暮らすケースが多いため、高齢者のみで賃貸マンションで暮らすという場合も多くなっています。
万が一急に体調を崩したり、看病が必要な状況になったりした場合のことを考えると、できる限り家族が近くに住んでいた方が安心と言えるでしょう。
近くに病院がある
高齢になると病院に行く回数が増える方も多いので、近くにかかりつけの病院があれば本人も家族も安心です。
階段や段差が少ない
階段や段差などは、高齢者が生活をする上で大きな障害になり、思わぬけがや事故につながることもあります。
そのため、高齢者が借りるならできれば平屋やエレベーターがあるマンションがおすすめです。
また、バリアフリーの賃貸マンションであればなおさら良いでしょう。
高齢者が利用できる支援サービスとは?
高齢者が賃貸マンションを借りる場合は、通常よりも入居審査のハードルが上がります。
そこでそのような問題に直面した高齢者を支援するため、次のようなまざまな制度があります。
家賃債務保証
一般財団法人高齢者住宅財団が行っている居住支援サービスで、高齢者が賃貸物件を借りる際にこの財団が連帯保証人になってくれるという制度です。
これにより、入居審査が通りやすくなります。
高齢者向け賃貸住宅
UR賃貸住宅が行っているこの支援制度では、高齢者向け優良賃貸住宅や高齢者等向け特別設備改善住宅、健康寿命サポート住宅やシルバー住宅など、高齢者にとって住みやすい環境と設備を整えた物件を扱っています。
もともと高齢者に向けて賃貸しているため、高齢者であることを理由に審査で落ちることはまずありません。
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さいごに
賃貸マンションに年齢制限はありませんが、身体的なリスクや金銭的なリスクから、入居を断られるケースもあるようです。
貸す側になって考えてみるとそう考えてしまうのも理解ができます。
しかし、賃貸マンションを借りることでの年齢制限はないので、高齢者が賃貸マンションに入居を希望する際には、子供や他の家族の協力を得て、慎重に物件探しを行うようにしましょう。